■レポートサマリ
- 年齢・性別構成:回答は男性が中心で、50代以上が約半数。10年後を見据えた人材確保が急務であることが示唆されました。
- 業務内訳:稼働時間の約3分の1を荷役(待機含む)に費やしており、全体で約4時間、男性では約4.5時間に相当します。
- 運行形態の志向:幹線輸送におけるドライバー交替による日帰り運行の希望は全体で25.74%。20代は54.84%と若年層ほど日帰り志向が強い結果でした。理由は「自宅へ帰りたい」「自宅の方が休める」が上位で、上位2項目で70%超となりました。
- 長距離・宿泊時の負担:睡眠不足、休憩・仮眠環境の不足、施設の衛生面、家に帰れないことが主な負担要因として挙がりました。
- 健康・ウェルビーイング:日々の健康管理では「睡眠時間」が最重視されています。会社に期待する施策は人間ドック費用補助、運動・ジム支援、健康管理ツールの順でニーズが高くなりました。
- 職業魅力を高める条件:待遇の向上に続く項目として、休息の充実や労働時間の短縮などが挙がりました。健康的に働き続けられる職種であってほしいと願う声が多く挙がりました。
○属性—男性中心・50代比率が高い、稼働内訳—荷役が“約3分の1”
男性98.79%、50代以上が約半数。10年先の供給力を見据え、若年層・多様人材の参入と育成が重要です。
荷役33.33%(待機含む)、運転50%。平均換算で全体4時間、男性4.5時間が荷役に。荷待ち・荷役の効率化が拘束時間是正の要です。
○日帰り運行の希望—若年層で顕著、39歳以下で“自宅志向”が増加
日帰り希望25.74%。20代54.84%と若年ほど日帰り志向が強い結果です。家庭・休息を重視する層への選択肢提供が今後の人材確保の鍵。
理由の上位は「自宅へ帰りたい」83件と「自宅の方が休める」38件で、上位2項目だけで70%超。続いて「宿泊出費の軽減」「家族と会える」「拘束時間が減る」など生活面の充実が並びます。
39歳以下では日帰り理由の「自宅に帰りたい」が48.54%から55.26%へ6.72pt上昇。採用・定着策では、自宅で休める運行設計や規則的な生活リズムの確保が一層重要といえます。
○健康管理で最も気をつけているのは睡眠時間、人間ドックや運動等のサポートにニーズ有
日々気をつけている点は「睡眠時間」1,318件が最多。次いで「腰痛」836件、「食事/栄養」774件、「疲労度合」761件。血圧552件や脈拍115件など定量モニタリングは相対的に少なめです。
期待する施策は、人間ドック補助652件、運動/ジム支援474件、健康管理ツール309件が上位。睡眠管理218件、栄養管理214件、メンタルヘルス158件にも一定のニーズが見られます。
○仕事の魅力は“運転が好き”、職業魅力向上に休息の充実が上位
ワードクラウドでは「運転が好き」が最大。自分のペースで働ける、人と関わる機会が少なく気楽、自由な働き方、給料、さまざまな場所へ行ける等、職務そのものの魅力が強調されています。
必要施策は「給与向上」1,554件が最多。次いで「休息/休日の充実」835件、「労働時間短縮」761件、「会社サポート体制強化」479件、「休憩/宿泊施設の充実」463件、「評価・昇格制度の透明化」431件、「トラック設備向上」428件。
○5つの価値観クラスター、若年層に響く“C2型”設計
アンケート結果からデータ分析を行い、大きくC1高待遇重視型35%、C2家族との調和重視型25%、C3自律性重視型25%、C4快適環境重視型10%、C5運転重視型5%の5つの価値観クラスターに分類。C2には20〜30代の若年層が多く、層別のアプローチ設計が重要と読み取れます。
業界活性化には若年層へのアプローチが鍵。家庭生活との両立や自宅での休息を重視するC2には、高い安定性と規則的な生活を実現する働き方が有効で、日帰り運行・土日休み・時短勤務など多様な選択肢が求められます。
■調査概要
調査目的:物流ドライバー職の魅力向上に向けたニーズ・課題の把握、属性比率と稼働内訳の可視化、クロス集計による新たなインサイト発掘、中長期施策立案の定量・定性的エビデンス形成。
調査エリア:日本全国
調査対象者:baton参画企業のドライバー(大手特積み事業者中心)
サンプル数:1,734人
回答期間:2025年4月2日(水)〜
4月14日(月)
調査手法:Microsoft
Formsによるインターネットアンケート
調査機関:物流コンソーシアムbaton
分析/集計:東京海上スマートモビリティ株式会社(物流コンソーシアムbaton事務局)